1965年のヴェンチャーズ
…のだが、なぜか最近偶然聴き始めて頭の中でヘビーローテーションしているのが、ヴェンチャーズの音楽。それも、中学に上がったばかりの頃、最初に買ったLPレコード(Ventures in JAPAN)1965年新宿厚生年金ホールでのライヴで、何だか、死ぬ前に走馬燈のように蘇る思い出のひとつ…のような感じで鳴りまくっている(笑
持っているレコードがまだこれ1枚という頃だったので、それこそ擦り切れるまで何百回聴いたか…、ノーキー・エドワーズ(リード・ギター)、メル・テイラー(ドラムス)、ドン・ウィルソン(サイド・ギター)、ボブ・ボーグル(ベース)…とすらすら名前が出て来るのは、繰り返し聴いたせいというより、コンサートの司会者(フィリピン系のビン・コンセプション氏)の怪しい日本語での演奏者紹介のせいかも知れない(笑
今、聴いても、ノーキー・エドワーズのギターの冴えと、メル・テイラーのシンプルながらダイナミックなドラムスは圧倒される。音楽的に高度…とまでは言わないが、完成度の高さは半端でなく、とにかく「カッコいい」としか言いようがなかった。しかし、よく考えてみれば、セールスマンみたいな服装をした男4人が立ったまま(歌も歌わず踊りもせず)インストを弾いているだけで、なぜ何千人の観客が熱狂したのか…(だからこそ「これなら俺にも出来る」とエレキブームが始まったのだろうけれど)つくづく不思議な音楽だと思う。
続いて「ヴェンチャーズ宇宙へ行く(In Space)」(1964)というSF風サウンドに挑戦したアルバムを買い、SF小説やドラマが大好きだった頃(文字通りの中二病最盛期)だったので、これも結構はまった。まだシンセもない時代に一所懸命SFっぽい音を出していて(なので成功率は30%。当たりは冒頭のOut of Limits、Bat、最後のTwilight Zoneくらいだが)密かに「プログレッシヴロック黎明期の傑作アルバム」と思っている。…と紹介して同意を得たことは一度もないが。
このあと聴き始めたウォーカーブラザースやビートルズなどは、はっきり「自分の音楽に影響を与えた音楽」と言い切れるが、ヴェンチャーズは……、良く分からない。サテ、次の走馬燈は何だろう?
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