是非に及ばず
しかし酷い日々である。
ひとつの重荷を必死で耐えているところに、重ねて重荷を背に積まれるのは(まあ、今までの人生でも何度かあったけれど)歳を取ると正直、格段にこたえる。
背骨がぎしぎし音を立てているのが分かる。ついでに腰も…(笑
なので、ネットなどで「大丈夫」とか「がんばろう」とか「家の中で楽しもう」などという台詞を呟かれても、(マスクや一時給付金と同じく)届く前に泡のように虚しく消えてしまう。
ちなみに、今回のコロナ禍、感染するのは老若男女問わないものの、重篤化し死亡するのは60歳以上の男性(さらに持病があったり肥満しているとポイント倍増)が7-8割を占めるのだそうで、私を含めて世界中の爺さんたちは、外に出たら最後ピンポイントでゴルゴ13に狙われていると自覚すべきなのだろう。
……それにしても、家の内は火が燃えていて、外には明智の軍勢。色々思いは巡り、色々なことが走馬燈のようによぎるが、脳裏に浮かぶ言葉は、確かにこれしかない、としみじみ思い至る。
「是非に及ばず」