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2020年8月24日 (月)

時代と異国と音楽と

Panharmonicon FM「ブラボーオーケストラ」9月放送分2本の収録にNHKへ。

9月13日(日)放送分は、夏の特別企画第5回「生誕250年/ベートーヴェンの協奏曲」というテーマで、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番(p:中村紘子/指揮:広上淳一@2013年4月収録)と「ウェリントンの勝利」(指揮:飯森泰次郎@2015年2月収録)東京フィル。

9月20日(日)放送分は、同第6回「エキゾチックな音楽の旅」というテーマで、ロドリーゴ「アランフェス協奏曲より(g:荘村清志、指揮:三ツ橋敬子)、ボロディン「ダッタン人の踊り」(指揮:バッティストーニ)、小山清茂「管弦楽のための木挽き歌」(指揮:渡邊一正)、マルケス「ダンソン第2番」(指揮:原田慶太楼)東京フィル。

 ベートーヴェンの回は、20代の若きベートーヴェンが書いた事実上最初のピアノ協奏曲(第2番)と、40代で書いた珍品とも言える「戦争交響曲」。交響曲もピアノ協奏曲も第1番2番はほとんど聴くことがないのだが、改めて聴くとやはり才能あるなぁと感じる(当たり前だが)。
 後者の「戦争交響曲」は、友人メルツェル(メトロノームの発明者)が新しく発明した自動演奏機械パンハルモニコン↑をアピールするためにベートーヴェンに委嘱したもの。戦争をネタにして英仏軍のバトルを銃声や大砲の音込みで描き、最後は勝利のフィナーレ…というのは(おそらく)メルツェルのアイデア。(漫画で言うなら)原案メルツェル・作画ベートーヴェンみたいなものか。初演で大受けに受けた後、作品の権利を巡って揉めて裁判沙汰になり、友情にヒビが入ったらしい(…という話を聞くとN氏に交響曲を書かせたS氏の話を思い出す)。ベートーヴェンの書いた最大規模の交響作品なのに「キワモノ」扱いで殆ど正当に評価されていないのもそんな出自の怪しさもあるのかも知れない。

 続くエキゾチックの回は、スペイン(アランフェス協奏曲)から始まって、中央アジア(ダッタン人の踊り)、日本(木挽き歌)、南米(ダンソン)と地球を一周する音楽の旅。人類がアフリカから世界に旅したグレート・ジャーニーの道筋でもあり、西洋と東洋を繋いだシルクロードに思いを馳せれば郷愁誘う旅だが、大航海時代にスペインやポルトガルを始めとする欧米列強諸国がこの道筋でアジア・アフリカから南北アメリカまでを征服・植民地化・キリスト教化した歴史を思うと…当時の日本はよく無事だったものだとしみじみ感心する。信長・秀吉・家康は偉かった(笑
 クラシック音楽が世界中に伝播して「人類の音楽」の代表のような顔をして居るのもそんな植民地時代の悪しき残滓…と言えなくもないわけで、そう考えると現代のグローバル化ともども「(西欧の言うことに)騙されてはいけない」という声がどこかから聞こえてくる気がする。

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