オレンジの壁
代々木公園に散策に出たら、桜の花見に人が集まるのを防止するためと称するフェンスが、ぐるりと張り巡らされていた。
3月15日から4月11日まで限定のオレンジの壁。
これくらいでは今さらもう驚かないけれど、今回の件では本当に国も国民も錯乱している気がしてならない。頭に怪我をして(出血したら心臓に近いところを止血しろ…といわれて)首を絞めているような状況…と言ったらいいだろうか。
大友克洋の「AKIRA」で、AKIRAを封印した巨大設備を前に大佐が言ったこんな台詞を思い出した。「見て見ろ、この慌て振りを。怖いのだ。怖くてたまらず覆い隠したのだ。恥も尊厳も忘れ、築き上げてきた文明も科学もかなぐり捨てて、自ら開けた恐怖の穴を慌てて塞いだのだ」