キース・エマーソン Tribute Concert
2016年3月にキース・エマーソンが亡くなってから早くも5年が経つ。その年の5月にロサンジェルスで行われた追悼コンサートについてはYouTubeなどで断片的に見聞きしていたが、この度その全貌が The Official Keith Emerson Tribute Concert《Fanfare for the Uncommon Man》としてDVD化された。
晩年共にバンドを組んでいたマーク・ボニーラ(vo,G)ほかのメンバーを中心に、多くのミュージシャンが結集して「庶民のファンファーレ」「タルカス」「未開人」「ナットロッカー」「悪の教典」「タッチ&ゴー」などなどEL&Pの名作を網羅し、最後に「Are You Ready, Eddy?」で締めくくるというなかなか豪華で洒落たコンサートだ。
アルバムタイトルは「庶民のファンファーレ」にちなんで《Uncommon Man(非凡なる男)のためのファンファーレ》だが、ジャケットは「タルカス」!(ヘビーメタルみたいなドスの利いたイラストが凄い)。コンサート後半には全曲が5人編成で演奏されていてなかなか聴き応えがある。
初登場した50年前は超絶難曲だったが、私がオーケストラ版を試みたように、若い世代のミュージシャンたちが「古典(クラシック)」として普通に演奏しているのが感慨深い。
コンサートに当の本人が居ないというのはなんとも悲しいが、こうして新しい演奏で(クラシック音楽のように)後世に伝えられて行くのもある意味では歴史の趨勢なのかも知れない。(ただ、彼の演奏のあの熱気と衝撃は再現しようにも出来ないだろうけれど)
それにしても、もう5年…。亡くなる3年前(2013年)私の還暦コンサートに来てくれて、一緒にオーケストラ版「タルカス」を聴き、そのあと満員の聴衆の熱狂的な拍手を受けて二人でステージに上がったことが夢のようだ。
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