浜離宮のシューベルト
2003年から続く同ホールでのリサイタル・シリーズはもう20年目。初回の時は演出の相談を受けて、演奏の前後にシューベルトの手紙を朗読したりしたことを思い出した。「アヴェ・マリア」の編曲も確かその頃のもの。
今回はベーゼンドルファでの「幻想ソナタ」が中心のプログラム。聴きなじんだスタインウェイの響きとは違って中低音が良く鳴る独特の響き。繊細なタッチは相変わらずなのだが引き出される響きが柔らかくて心地よさに包まれる。
・・・帰り久しぶりに銀座を歩き、人の多さに圧倒される。かつての「日常」が戻ってきた感慨と同時に、失われた日常(無くなってしまった馴染みの店)への悲哀も少し。
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