私の交響曲第5番を演奏する若いオーケストラ(Orchestra Neige)の旗揚げ公演を聴きに川崎へ。指揮は昨年 藤岡幸夫氏の代役で私の交響曲第3番を振ってくれた山上紘生氏。
・鳥は静かに
・プロコフィエフ交響曲第7番
・交響曲第5番
山上紘生指揮オーケストラ・ネージュ@ミューザ川崎シンフォニーホール
私が高校の学生オケでショスタコーヴィチの交響曲第5番を演奏したのが1968年。1年生の私は2番ファゴットで、その頃はショスタコーヴィチも60代(交響曲第13番が最新作の頃)で現代を生きている作曲家だった。
あれから50余年が経ち、今度は私が「(まだ)生きている作曲家」として交響曲第5番を若い人たちのオーケストラの演奏で聴く立場になった。
なんと不思議でなんと有り難いことだろう。精緻で熱い演奏を聴きながら鳥肌が立つのを覚える。
ちなみにプロコフィエフも、私が生まれた月(1953年3月)に亡くなっているので、ちょっと他人とは思えないヒト。小学校にあがった頃に父が買ってきた「ピーターと狼」(ナレーションは英語だったが)のレコードをそれこそ擦り切れるほど聴いてオーケストラの楽器を覚えたので、私の最初の師匠と言えるのかも知れない(笑)。
12月7日(土)19:00 ★
交響曲第5番・鳥は静かに
山上紘生指揮オーケストラ・ネージュ
@ミューザ川崎シンフォニーホール
12月8日(日)20:00 ☆
カルチャーラジオ日曜カルチャー
「人間を考える~聴くということ~」
@NHKラジオ第2
再放送15日(日)10:00。聞き逃し配信あり
市民講座「人間を考える〜聴くということ〜」@NHK文化センター青山教室
・音楽家にとっての「聴く」ということ
・西洋と東洋(あるいは過去と現代の)「聴く」の違い
・そもそもヒトにとって「聴く」とは何か(〜音楽の誕生)
という3つの視点から90分ほど話す。
放送は12月8日(日)20時・再放送15日10時(予定)NHKラジオ第2。聞き逃し配信あり
エンター・ザ・ミュージック(BSテレ東/土曜日朝08:30放送)収録。今回は〈ショスタコーヴィチ:交響曲第10番〉について。MC:藤岡幸夫/狩野恵里アナ
この曲、高校生の頃にスコアに出会って以来、魅せられ続けてきた興味の尽きない作品。私の生まれた年に書かれていて、ファウスト譚が組み込まれ(自身をファウストに、スターリンをメフィストに準えている)、さらに自分の名前の署名(DSCH)と女性の名前(EAEDA)が暗号化されている。20世紀の壮大な叙事詩であると同時に、極めて個人的な独白でもある不思議な交響曲だ。
2023年12月の国立音楽大学オーケストラ定期演奏会(指揮:藤岡幸夫)での演奏を聴きながら、前後編2回にわたって、この謎多き作品について解説する。
放送は11月中旬頃の予定。
シャリーノ「ローエングリン」を見に(聴きに)@神奈川県民ホールへ。
白鳥の騎士の妻エルザ(女優)が一人で演じる現代オペラ。20人近いオーケストラ(+男声3人)が伴奏するものの、歌や音楽の要素は皆無で(しかし全て楽譜に書かれている!)、水の音や衣擦れや風の音のような謎の音響と言葉の断片のみが浮遊する60分。
とは言え、意外と正統的なイタリアオペラの「狂乱の場」(主役はコロラトゥーラ・ソプラノ)という印象もあり、「狂女」の一人語りという点では,能の世界に通ずる。
この作品に橋本愛という女優を起用した慧眼に拍手(もし私が選ぶなら…生田絵梨花(元乃木坂46)あたりか)。1時間「呆然」という感じで見ていた観客が、最後にスタンディングオベーションで彼女を讃えたのが印象的だった。
東京都交響楽団プロムナードコンサート(サントリーホール)で「鳥たちの時代」を聴く。
1986年だからもう40年近く前の作品で、スコアはもちろん「手書き」。細かい音符をこちゃこちゃと書き込むのが大好きだった時代の作だが、当時はパソコンもピアノも持っておらず、どうやって書いたのか全く思い出せない(笑)
続くロドリーゴの「アランフェス協奏曲」は旧友:山下和仁氏の愛娘、愛陽さんによる演奏。色々な意味で「羨ましい」。最後に壮大な「ローマの松」で締めくくる。
演奏は 藤岡幸夫指揮 東京都交響楽団。
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