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    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・07月02日/09日/16日
    ・08月06日

2017年8月 4日 (金)

遠くからの3つの歌

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この夏のもうひとつの宿題が、チェロの長谷川陽子さんからの委嘱による新作だ。

ただし書き下ろしの新曲というわけではなく、「武満(徹)さんがギターのために書いた〈12の歌〉のように、自分が大好きな古今名曲のメロディをアレンジして花束にしたような組曲を」という御注文。幾つかの候補曲の中から3曲(聖歌/賛美歌/唱歌)を選んでチェロとピアノ版にアレンジすることになった。舘野泉さんのために書いた〈3つの聖歌(シューベルト/カッチーニ/シベリウス〉と同じ趣向の姉妹作である。

ちなみに長谷川陽子さんとは、大河ドラマ「平清盛」の紀行の音楽(夢詠み)を二十絃の吉村七重さんとのデュオで演奏してくださって以来のお仕事。今回の編曲集を〈遠くからの3つの歌〉と題したのは、その時のお二人の…彼方から聞こえる微かな歌を口寄せしてこの世に降臨させる巫女…というようなイメージがあったせいかも知れない。

曲はこの秋に開かれる長谷川陽子さんデビュー30周年リサイタルで披露される予定。

2017年8月 1日 (火)

マリンバ協奏曲の夏

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ここ一月ほど、夏の暑さで意識朦朧となりつつ、マリンバ協奏曲〈バードリズミクス〉のピアノリダクション版を制作中。

原曲のオーケストラ版はラテンパーカッションのリズムの饗宴が前面に出ていて「ピアノ伴奏だけではちょっと無理」な仕様。しかし、委嘱&初演者の三村奈々恵さんの「パーカッション付きでもいいじゃないですか」の一言で、ピアノ&パーカッション伴奏という変則形で仕上げることにした。

ちなみに、この曲を書いた2010年の夏は、「観測史上もっとも暑い夏」と言われた記録的猛暑。ある意味ではその暑さのおかげで頭がアフリカになって生まれた曲(実際「ジャングル大帝」を思い出しました…と言われたことがある)かも知れない。

あれから7年たち、最近の夏は……何だかもはや地球でない違った惑星に立っているような気がするほどだ。そして、その惑星に音楽は…もう聞こえない。

2017年7月 3日 (月)

ルーセル・ビゼー&ショパン

BizetchopinrousselFM「ブラボー!オーケストラ」7月分2本の収録にNHK401スタジオへ。

今回は、紀尾井ホール室内管弦楽団(旧:紀尾井シンフォニエッタ)の第107回定期(2017年6月30日@紀尾井ホール)を2回に分けて放送。指揮:ジョン・ネルソン。

7月9日(日)は、ルーセル「蜘蛛の饗宴」、ビゼー:交響曲ハ長調。
7月16日(日)は、ショパン:ピアノ協奏曲第2番ヘ短調(p:小菅優)。アンコール:夜想曲嬰ハ短調ほか。

ビゼーは17歳で最初の交響曲を書き、25歳でオペラ作曲家への道を踏み出すも、オペラ「カルメン」初演失敗の失意の中36歳で死去。
ショパンは20歳で2つの傑作ピアノ協奏曲を書いて祖国を離れ、演奏家&作曲家として活躍するもウィーン、パリ、マヨルカ島と転々としたあと病に倒れ39歳で死去。
ルーセルは二十代を海軍のフリゲート艦勤務で過ごし、25歳で退役した後音楽の勉強を始め37歳で最初の交響曲を作曲、第一次世界大戦に従軍するも生き延びて、戦後はノルマンディで悠々自適の作曲生活を過ごし68歳で死去。…人生いろいろだ。

2017年6月 6日 (火)

ロメオとジュリエットたち

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FM「ブラボー!オーケストラ」6・7月分2本の収録にNHK402スタジオへ。

6月18日(日)放送分は、チャイコフスキー:交響曲第5番。バッティストーニ指揮東京フィル(第60回響きの森クラシックシリーズより)。

7月2日(日)放送分は、ロメオとジュリエット特集。ベルリオーズ(交響曲)、プロコフィエフ(バレエ)、ニーノ・ロータ(映画)、ザンドナーイ(歌劇)の「ロメオとジュリエット」。バッティストーニ指揮東京フィル。第72回休日の午後のコンサート&第892回オーチャード定期より。

後半はロメオとジュリエットづくしの一時間。しかも指揮のバッティストーニ氏は物語の舞台となったヴェローナの生まれなのだそうだ。何と羨ましい! 個人的には、ポスト・プッチーニ世代のイタリア近代の作曲家ザンドナーイ〈交響的エピソード〉の精妙で華麗なスコアに感心。

ちなみに、原作や映画は英語読みの「ロミオ…」、クラシック音楽ではイタリア&ラテン系読みの「ロメオ…」となるのだそう。

2017年5月31日 (水)

シューベルトのピアノ協奏曲

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ひょんなことから〈シューベルトのピアノ協奏曲〉のスコアを書棚の奥から引っ張り出すことになった。

とは言ってもシューベルトの未発表作品!というわけではなく、20年近く前、シャンドスとCD録音プロジェクトをやっていた頃、「シューベルトの最後のピアノソナタ(変ロ長調、D.960)をピアノ協奏曲化してみよう(そして田部京子さんに弾いてもらおう)」と思い立って書き上げたものの、結局演奏も録音もされずお蔵入りになってしまった幻の作品である。

これはオーケストラ版タルカスや、弦楽四重奏曲アメリカのピアノ協奏曲版と同じ発想で、「あまりに大好きな曲なので、オーケストラと一緒に鳴らしてみたい」…という純粋な遊び心から生まれたモノ。(当然ながら誰に頼まれたわけでもなく、一円にもならない道楽仕事である)。

こういう試み/遊びは、昔の「題名のない音楽会」などで山本直純氏がよくやっていたし、BBCでも「マーラーの交響曲第10番の復元」(クック版)をやっているので、コンサートと言うよりむしろラジオやテレビ的な発想なのかも知れない。私も結構好きで時々やってしまうのだが、クラシック音楽界はこの手の遊びには非常に冷たいので、試みるためには毛の生えた心臓が必要だ。

というわけで、このスコアも見事に「お蔵入り」の栄誉を得たわけだが、頑張って書いたものの演奏もされずにお蔵入り…という仕事は佃煮にするほどあるので、さほどの感慨はない。かの未完成交響曲だって40年間も他人の書棚の奥でお蔵入りになっていたのだし…と言いながらも、肖像画のシューベルト先生がさっきからムッとした顔をしているように見えるのは……気のせいだろうか?

2017年5月29日 (月)

ドビュッシーとストラヴィンスキー

DstFM「ブラボー!オーケストラ」6月分2本の収録のためNHK401スタジオへ。

6月4日(日)放送分は、ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(指揮:ダン・エッティンガー。第67回午後のコンサートより)、ストラヴィンスキー:春の祭典、ヴェルディ「オテロ」から第3幕の舞曲(指揮:バッティストーニ。第892回オーチャード定期演奏会より)演奏:東京フィル。

6月11日(日)放送分は、チャイコフスキー:イタリア奇想曲、ピアノ協奏曲第1番(p:外山啓介)。第60回響きの森クラシックシリーズより。バッティストーニ指揮東京フィル。

↑写真は1911年、ドビュッシー(49歳)の家での貴重なスナップ。ストラヴィンスキー(28歳)は「ペトルーシュカ」初演前後の青年作曲家の頃。ちなみに撮影者はサティ(らしい)。

2017年5月24日 (水)

お知らせ…ASKS@楽天

TyrASKS.orch@楽天市場店オープン。

・交響曲第3番〜第6番/タルカス/組曲「平清盛」/アメリカRemix/鳥は静かに/サイバーバード協奏曲/ピアノ協奏曲〈メモフローラ〉/トロンボーン協奏曲〈オリオンマシーン〉/マリンバ協奏曲〈バードリズミクス〉/アトムハーツクラブ・カルテットほか多数…の作品のPDF版スタディスコアを販売中。

@SHOPは→こちら

2017年5月22日 (月)

ベルベットワルツ@Orchestra版

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先月から少しずつ書き進めていた〈ベルベットワルツ〉オーケストラ編曲版ようやく仕上がる。

この曲、もともとは40年近く前(まだデビュー前の売れない作曲家だった頃)NHKのラジオドラマのために書いた劇中音楽。原作はヨーロッパ(確かハンガリー)の作家のもので、アパートを探して色々な部屋を訪ねる男女の話。メインのワルツは、老夫婦が遊園地の回転木馬の前で(昔ここで愛を告白したっけね…というような)遠い昔の回想に浸るシーンで聞こえてくる音楽。(ちなみに「ベルベット」は、女性がワルツを踊る時に着ていたというビロード(Veludo/Velvet)のドレスのイメージから)

その後、1984年にギターDUO(あるいは独奏楽器とギター)曲として「現代ギター」誌に掲載。当時ドラマの音楽でよくご一緒したハーモニカの崎元譲さんによるハーモニカとギター版で初演され、翌年ギター曲集「優しき玩具」(全18曲@現代ギター社)の一曲として出版。

ピアノ版は2001年に〈プレイアデス舞曲集〉に続くピアノ曲集としてCDと出版が企画されたとき、昔の曲を集めて「3つのワルツ」(緑のワルツ/虹色の薔薇のワルツ/ベルベットワルツ)として再編したもの。こちらは「レグルス回路/ピアノ小品集」(音楽之友社)に収められている。

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個人的にもお気に入りの旋律で、ピアノやギターあるいは弦楽四重奏など色々な編成で色々な演奏家によって愛奏されているほか、〈交響曲第4番〉(2000)第2楽章のワルツ万華鏡の中にもしっかり紛れ込んでいる。

2017年5月16日 (火)

らららクラシック@バルトーク

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NHK112スタジオで「らららクラシック」バルトーク特集回の収録。司会:高橋克典、牛田茉友。ゲスト:関口知宏/吉松隆。

今回スポットを当てるのは、バルトークがアメリカで書いた最後の大作「管弦楽のための協奏曲」。「ヨーロッパ鉄道の旅」でハンガリーも訪れたことのある関口氏の貴重な体験談も交え、バルトークの性格分析、その音楽の3つの要、ジャズやロックへの影響など、クラシック音楽の崖っぷちに咲いた一輪の花?バルトークの音楽の魅力を語る30分。

放送は6月16日(金)21:30〜22:00@NHK Eテレ。

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2017年5月 1日 (月)

ハイドンとマーラーの距離

HaydnmahlerFM「ブラボー!オーケストラ」5月分2本の収録のためNHK504スタジオへ。

今回は、2017年4月8日に行われた読売日本交響楽団のコンサートから、ハイドン:交響曲第103番〈太鼓連打〉とマーラー:交響曲第1番〈巨人〉(指揮:シルヴァン・カンブルラン)を5月14日と21日の2回に分けて放送の予定。(巨人は60分を超える演奏だったので一時間番組一回には収まらず、14日に第1楽章まで、21日に第2楽章以降を放送)

太鼓連打が1795年初演、巨人が1889年初演だから、ほぼ100年の「年の差交響曲」。ハイドンが〈太鼓連打〉を書いた頃に私のご先祖である幕末の国学者:大国隆正が産まれ、マーラーが〈巨人〉を初演した年に曾祖父:吉松駒造が医学留学で訪欧。さらにその100年後の1990年、私自身が最初の交響曲(第1番:カムイチカプ交響曲)を書いている。…という視点で時間軸を辿ると、その距離感がなんとなく(不思議な感慨と共に)実感できる…ような気がする。

さて、これから100年後(2090年頃)にはどんな交響曲が産声を上げるのだろう。もしかしたら人間ではなくAIが作曲する時代になっている…のだろうか?

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