フォト

Home page

お知らせ

  • らららクラシック@バルトーク〈管弦楽のための協奏曲〉
    ・NHK-ETV 6月16日(金)21:30〜22:00放送。司会:高橋克典、牛田茉友。ゲスト:関口知宏/吉松隆。
  • 音楽館
    作品視聴…映像付き
  • 楽譜出版《ASKS.orchestra》交響曲,協奏曲,室内楽などのスコアを電子版(PDF)で販売中。海外向け→**
    出版作品一覧→***NEW
  • 《図解クラシック音楽大事典》(学研)イラストとまんがでオーケストラや楽典から音楽史までを紹介する掟破りの入門書。旧〈音楽大事典〉の超大幅改訂復刻版。
    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・06月04日/11日/18日
    ・07月02日

2017年6月 6日 (火)

ロメオとジュリエットたち

Romejuli

FM「ブラボー!オーケストラ」6・7月分2本の収録にNHK402スタジオへ。

6月18日(日)放送分は、チャイコフスキー:交響曲第5番。バッティストーニ指揮東京フィル(第60回響きの森クラシックシリーズより)。

7月2日(日)放送分は、ロメオとジュリエット特集。ベルリオーズ(交響曲)、プロコフィエフ(バレエ)、ニーノ・ロータ(映画)、ザンドナーイ(歌劇)の「ロメオとジュリエット」。バッティストーニ指揮東京フィル。第72回休日の午後のコンサート&第892回オーチャード定期より。

後半はロメオとジュリエットづくしの一時間。しかも指揮のバッティストーニ氏は物語の舞台となったヴェローナの生まれなのだそうだ。何と羨ましい! 個人的には、ポスト・プッチーニ世代のイタリア近代の作曲家ザンドナーイ〈交響的エピソード〉の精妙で華麗なスコアに感心。

ちなみに、原作や映画は英語読みの「ロミオ…」、クラシック音楽ではイタリア&ラテン系読みの「ロメオ…」となるのだそう。

2017年5月31日 (水)

シューベルトのピアノ協奏曲

Schubertpcon

ひょんなことから〈シューベルトのピアノ協奏曲〉のスコアを書棚の奥から引っ張り出すことになった。

とは言ってもシューベルトの未発表作品!というわけではなく、20年近く前、シャンドスとCD録音プロジェクトをやっていた頃、「シューベルトの最後のピアノソナタ(変ロ長調、D.960)をピアノ協奏曲化してみよう(そして田部京子さんに弾いてもらおう)」と思い立って書き上げたものの、結局演奏も録音もされずお蔵入りになってしまった幻の作品である。

これはオーケストラ版タルカスや、弦楽四重奏曲アメリカのピアノ協奏曲版と同じ発想で、「あまりに大好きな曲なので、オーケストラと一緒に鳴らしてみたい」…という純粋な遊び心から生まれたモノ。(当然ながら誰に頼まれたわけでもなく、一円にもならない道楽仕事である)。

こういう試み/遊びは、昔の「題名のない音楽会」などで山本直純氏がよくやっていたし、BBCでも「マーラーの交響曲第10番の復元」(クック版)をやっているので、コンサートと言うよりむしろラジオやテレビ的な発想なのかも知れない。私も結構好きで時々やってしまうのだが、クラシック音楽界はこの手の遊びには非常に冷たいので、試みるためには毛の生えた心臓が必要だ。

というわけで、このスコアも見事に「お蔵入り」の栄誉を得たわけだが、頑張って書いたものの演奏もされずにお蔵入り…という仕事は佃煮にするほどあるので、さほどの感慨はない。かの未完成交響曲だって40年間も他人の書棚の奥でお蔵入りになっていたのだし…と言いながらも、肖像画のシューベルト先生がさっきからムッとした顔をしているように見えるのは……気のせいだろうか?

2017年5月29日 (月)

ドビュッシーとストラヴィンスキー

DstFM「ブラボー!オーケストラ」6月分2本の収録のためNHK401スタジオへ。

6月4日(日)放送分は、ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(指揮:ダン・エッティンガー。第67回午後のコンサートより)、ストラヴィンスキー:春の祭典、ヴェルディ「オテロ」から第3幕の舞曲(指揮:バッティストーニ。第892回オーチャード定期演奏会より)演奏:東京フィル。

6月11日(日)放送分は、チャイコフスキー:イタリア奇想曲、ピアノ協奏曲第1番(p:外山啓介)。第60回響きの森クラシックシリーズより。バッティストーニ指揮東京フィル。

↑写真は1911年、ドビュッシー(49歳)の家での貴重なスナップ。ストラヴィンスキー(28歳)は「ペトルーシュカ」初演前後の青年作曲家の頃。ちなみに撮影者はサティ(らしい)。

2017年5月24日 (水)

お知らせ…ASKS@楽天

TyrASKS.orch@楽天市場店オープン。

・交響曲第3番〜第6番/タルカス/組曲「平清盛」/アメリカRemix/鳥は静かに/サイバーバード協奏曲/ピアノ協奏曲〈メモフローラ〉/トロンボーン協奏曲〈オリオンマシーン〉/マリンバ協奏曲〈バードリズミクス〉/アトムハーツクラブ・カルテットほか多数…の作品のPDF版スタディスコアを販売中。

@SHOPは→こちら

2017年5月22日 (月)

ベルベットワルツ@Orchestra版

Vwa

先月から少しずつ書き進めていた〈ベルベットワルツ〉オーケストラ編曲版ようやく仕上がる。

この曲、もともとは40年近く前(まだデビュー前の売れない作曲家だった頃)NHKのラジオドラマのために書いた劇中音楽。原作はヨーロッパ(確かハンガリー)の作家のもので、アパートを探して色々な部屋を訪ねる男女の話。メインのワルツは、老夫婦が遊園地の回転木馬の前で(昔ここで愛を告白したっけね…というような)遠い昔の回想に浸るシーンで聞こえてくる音楽。(ちなみに「ベルベット」は、女性がワルツを踊る時に着ていたというビロード(Veludo/Velvet)のドレスのイメージから)

その後、1984年にギターDUO(あるいは独奏楽器とギター)曲として「現代ギター」誌に掲載。当時ドラマの音楽でよくご一緒したハーモニカの崎元譲さんによるハーモニカとギター版で初演され、翌年ギター曲集「優しき玩具」(全18曲@現代ギター社)の一曲として出版。

ピアノ版は2001年に〈プレイアデス舞曲集〉に続くピアノ曲集としてCDと出版が企画されたとき、昔の曲を集めて「3つのワルツ」(緑のワルツ/虹色の薔薇のワルツ/ベルベットワルツ)として再編したもの。こちらは「レグルス回路/ピアノ小品集」(音楽之友社)に収められている。

Balletv

個人的にもお気に入りの旋律で、ピアノやギターあるいは弦楽四重奏など色々な編成で色々な演奏家によって愛奏されているほか、〈交響曲第4番〉(2000)第2楽章のワルツ万華鏡の中にもしっかり紛れ込んでいる。

2017年5月16日 (火)

らららクラシック@バルトーク

Lalaclabrtok

NHK112スタジオで「らららクラシック」バルトーク特集回の収録。司会:高橋克典、牛田茉友。ゲスト:関口知宏/吉松隆。

今回スポットを当てるのは、バルトークがアメリカで書いた最後の大作「管弦楽のための協奏曲」。「ヨーロッパ鉄道の旅」でハンガリーも訪れたことのある関口氏の貴重な体験談も交え、バルトークの性格分析、その音楽の3つの要、ジャズやロックへの影響など、クラシック音楽の崖っぷちに咲いた一輪の花?バルトークの音楽の魅力を語る30分。

放送は6月16日(金)21:30〜22:00@NHK Eテレ。

Img_1641

2017年5月 1日 (月)

ハイドンとマーラーの距離

HaydnmahlerFM「ブラボー!オーケストラ」5月分2本の収録のためNHK504スタジオへ。

今回は、2017年4月8日に行われた読売日本交響楽団のコンサートから、ハイドン:交響曲第103番〈太鼓連打〉とマーラー:交響曲第1番〈巨人〉(指揮:シルヴァン・カンブルラン)を5月14日と21日の2回に分けて放送の予定。(巨人は60分を超える演奏だったので一時間番組一回には収まらず、14日に第1楽章まで、21日に第2楽章以降を放送)

太鼓連打が1795年初演、巨人が1889年初演だから、ほぼ100年の「年の差交響曲」。ハイドンが〈太鼓連打〉を書いた頃に私のご先祖である幕末の国学者:大国隆正が産まれ、マーラーが〈巨人〉を初演した年に曾祖父:吉松駒造が医学留学で訪欧。さらにその100年後の1990年、私自身が最初の交響曲(第1番:カムイチカプ交響曲)を書いている。…という視点で時間軸を辿ると、その距離感がなんとなく(不思議な感慨と共に)実感できる…ような気がする。

さて、これから100年後(2090年頃)にはどんな交響曲が産声を上げるのだろう。もしかしたら人間ではなくAIが作曲する時代になっている…のだろうか?

2017年4月24日 (月)

チャイコフスキーの憂鬱

Tcaikovskyw

FM「ブラボー!オーケストラ」5月分の1本を収録するためNHK401スタジオへ。

今回は5月7日(日)放送分で、チャイコフスキー交響曲第4番@ミョンフン指揮東京フィル(2016年7月21日@第103回オペラシティ定期より)ほか。

チャイコフスキー(写真左が20代、右が50代)が同性愛者だったことは、今では「ふーん、そうだったんだ」くらいで終わる話だが、当時は社会的に抹殺されかねない(それが知られて自殺を強要されたのだという説があるくらい)誰にも言えないマル秘事項。交響曲第4番や第6番に聞こえる「秘めたる感情」や「謎めいた憂鬱」はそれなしに説明できないほどだが、さすがに楽曲解説などで表だってこの点に触れるのは今でも微妙な状態だ。

5年前、大河ドラマ「平清盛」で藤原頼長(悪左府)や信頼の衆道(男色)ぶりが話題(問題)になったが、非キリスト教圏の日本では(普通…とは言わないにしろ)貴族から武将・僧侶などの間で愛好?されていた一つの「文化」。男女間の恋愛や失恋がこれだけ多くの文学作品・音楽作品を生んでいるのだから、こっち系の感情が生んだ芸術作品もかなりの量になる筈。とりわけ三十代半ばくらいからのチャイコフスキーの旺盛な創作力と音楽に込められた熱気(特にこの第4番!)は、この嗜好(そして、それが秘密の背徳行為であるという意識)あってこそだと思えてならない。

ただし、当人にとっては相手が女性だろうが同性だろうが、知られちゃ恥ずかしい…超プライベートな話であるのは同じ。それを死後100年以上経ってネタばらしされ、したり顔で解説されてしまったりするのだから、間違っても大作曲家なんかには成るもんぢゃない。

2017年4月10日 (月)

ピアノ協奏曲MemoFlora@ピアノリダクション版

Mf

ピアノ協奏曲〈メモフローラ〉のピアノリダクション版ようやく仕上がる。(何度チェックしても細かい修正箇所が見つかり、ずいぶん時間がかかってしまった)

1. Flower
2. Petals
3. Bloom

□編成:独奏ピアノ+伴奏ピアノ
□A4横組/53ページ
□演奏時間:約32分
□CD:Chandos(オリジナルOrch版)
□ネット配信:iTunesStore,Naxosライブラリ

ASKS.orchより近日発売予定。

2017年3月27日 (月)

グリーグとラフマニノフ

GriegrafmaninovFM「ブラボー!オーケストラ」4月分2本の収録にNHK605スタジオへ。

4月9日(日)放送分は、グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調(p:小山実稚恵)指揮:小林研一郎(2017年2月4日第59回響の森クラシックシリーズより)を中心に、ブラームス:ハンガリー舞曲第1番ほか。

4月16日(日)放送分は、ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番(p:松田華音)指揮:バッティストーニ(2017年3月13日第108回オペラシティ定期より)ほか。

Gr_2グリーグとラフマニノフは、共に希代のメロディメイカーにしてピアノの名手で傑作ピアノ協奏曲と数多くのピアノ名品を残しているという点で非常に似たタイプの作曲家。ただし、身長は対照的だ。グリーグは身長152cmとかなり小柄で手も小さく、性格は明るく温厚。愛妻家(声楽家の奥さんも小柄な人で、二人が並ぶとまるで妖精の夫婦のようだったそうだ)。

一方のラフマニノフは、アメリカに入国したときにプロボクサーと間違えられたというエピソードがあるほどの大男(身長は198cmという)。当然手も大きく、片手でピアノの1オクターヴ半の鍵盤を楽々押さえ自在に弾きこなしたという。しかし、その外観に似合わず性格は内向的で神経質&憂鬱気質。

と、見た目も性格も全く対照的な二人だが、この二人の音楽に共通する極めてナイーヴな感覚は、もしかしたらこの身体的コンプレックスに起因する処が大きかったのでは?と思うことがある。実は「才能がある」ことより、「何か人に言えない劣等感を持っている」ことの方が、大きな個性や生きる証として強く長く一生を左右することが多いからだ。

恵まれていることが天才の資質なのではない。むしろその逆に、恵まれていないことこそが天才を生む要因なのかも知れない…(と、そう思いながらコンプレックスの塊だった自分を奮起させていた昔をふと思い出す)。

より以前の記事一覧