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    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・01月07日/14日/28日
    ・02月04日/11日/18日
    ・03月04日/11日/18日/25日
    ・04月01日/08日/15日/22日
    ・05月06日/13日/20日
    ・06月03日/17日
    ・07月01日/08日/15日/22日
    ・08月05日
    ・09月02日/09日/16日
    ・10月07日/14日/21日
    ・11月04日
    ・12月02日

2018年11月16日 (金)

耳の遺言

Photoあんさんぶる誌の連載(音楽についてのあれやこれや)で「耳」について考える。

現在のように高性能かつ複雑になっている聴覚器官を電子顕微鏡的に分析しても「音楽とは何なのか?」は結局よくわからない。それはネコが最新のiPadをバラバラに分解しても「何がどうなっているのか」分からないのと同じで、その一台を存在させるに至ったプログラムやネットワークや現代社会のプロセスを理解できないからだ(それはカレーライスをいくら科学的に分析しても、最も重要なことである調理のプロセスや食材の性質そして食の伝統などは分からないのに似ている)。

そろそろ地球をAI(人工知能)に譲らなければならない雰囲気の今日この頃、死にかけた最後の人類の枕元でロボット氏に「結局、音楽ッテ何ダッタンデスか?」と問われたとき、それらしいアルゴリズムくらいは遺言で残したいような気がするのだが。そういう研究はどこかで誰かがしているのだろうか。

2018年11月10日 (土)

左手ピアノ公開オーディション

Kanazawalpaa金沢の石川県立音楽堂で開かれた〈左手のピアニストのための公開オーディション〉に審査員の一人として参加してきた。

もともとは舘野泉さん・一柳慧さん・末吉保雄さんのお三方による審査だったのだが、この夏に末吉さんが亡くなられたため急遽代理の審査員を務めることになった次第。
審査員…という役は全てお断りしてきた(なにしろ音楽界で一度もコンクールや賞の審査に通ったことがない独学の食わせものの身なので後ろめたいのである)のだが、舘野さんの要請で文字通り「押っ取り刀(&日帰り)で」駆けつけることに。

今回のオーディションの参加者は、実際になんらかの身体的事情で左手のみの演奏をしている方ばかり。
Kanazawaそれぞれ個性的な音楽を持ったハイレベルの方々が集まったが、その中から、車椅子の身で圧倒的な演奏を聴かせた月足さおりさんと、私の「タピオラ幻景」や協奏曲「ケフェウスノート」なども既に演奏している瀬川泰代さんの二人が最優秀賞に選ばれ、来年春の金沢音楽祭に協奏曲のソリストとして招かれることになった。

2018年10月22日 (月)

亡き子は天に遊ぶ

MahlergFM「ブラボー!オーケストラ」2本の収録にNHK605スタジオへ。

今回は、2018年10月13日の神奈川フィルみなとみらい定期から、マーラーの〈交響曲第4番〉と権代敦彦〈子守唄〉の2曲を(時間の関係で)2回に分けて収録。

11月4日(日)放送が、マーラー〈交響曲第4番〉の前半第1楽章から第3楽章まで。
そして(ちょっと離れて)12月2日(日)放送が、後半の第4楽章(ソプラノ:市原愛)と〈子守唄〉。演奏は川瀬賢太郎指揮神奈川フィル。権代作品はメゾソプラノ:波多野睦美、ピアノ:野田清隆、横須賀芸術劇場少年少女合唱団。

〈子守唄〉は、大阪の池田小事件で犠牲になった娘を偲ぶ母親の手記と旧約聖書やミサ曲の典礼文を交錯させた感動的な作品。この現代版「亡き子をしのぶ歌」を交響曲第4番の〈天上の生活〉で受けるという構成(…なのだが、放送の都合で2回に分割され、しかもひと月近く間が開いてしまうという仕様に)

それにしても、このうえなく美しい響きの中で「天国はいい処だよ」と歌われるマーラーの曲は…怖い。何の苦しみもなく安らかで楽しい世界…それは「死」の向こうにしかないからだ。…などという聴き方をすること自体、マーラーの毒に取り込まれている証拠なのだろうけれど。

2018年10月 2日 (火)

ショスタコーヴィチ二題

SdrFM「ブラボー!オーケストラ」10月分2本の収録にNHK402スタジオへ。

10月14日(日)放送分は、ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番(vn:パヴェル・ベルマン)、バッティストーニ指揮東京フィル(5月31日第908回サントリー定期より)ほか

1810
10月21日(日)放送分は、ラヴェル:ピアノ協奏曲(p:小山実稚恵)、ドビュッシー交響詩「海」。ロレンツォ・ヴィオッティ指揮東京フィル(7月19日第910回サントリー定期より)

          *

岩波書店「図書」10月号届く。

この6月に神保町ブックセンターで行った、亀山郁夫氏との「ショスタコーヴィチ〜引き裂かれた栄光」刊行記念トークイベントから…対談「ショスタコーヴィチの謎と仕掛け」… を収録。

20世紀音楽が見た夢が、枯れ野を駆けめぐる。

2018年9月28日 (金)

ラプソディとコンチェルト

Ravelgershwin_2FM「ブラボー!オーケストラ」10月分1本の収録にNHK404スタジオへ。

今回は10月7日(日)放送分で、ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」(p:萩原麻未)渡邊一正指揮東京フィル@6月24日第909回オーチャード定期より。
およびラヴェル「道化師の朝の歌」、ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」ヴィオッティ指揮東京フィル@7月19日第910回サントリー定期より。

20180928_2夜は池袋の東京芸術劇場へ田部京子さんと日本フィル(指揮:藤岡幸夫氏)のコンサートへ。
モーツァルトの第21番とグリーグのイ短調というコンチェルトxコンチェルトの夕べ。

気が付くと、オーケストラのコンサートを聴きに行くのは(広島での仕事の出演以外は)たぶん今年初めて。田部さんのピアノは相変わらず美しさと詩情に溢れ、藤岡&日本フィルはダイナミックで色彩豊かな演奏。…なのだが、こちらは今音楽からは遠く離れたところに居るので、何というか…草葉の陰から聞いている感じ(笑

藤岡クンは顔を合わせると「第7番はいつ出来るんですか?」と責めるのだが、「死ぬまでにネ」としか言いようがない。もうひとつ、20年以上前に書いたままお蔵入りになっている〈シューベルトのピアノ協奏曲〉も…日の目を見せるべきなのか、見せるべきでないのか思案中。

2018年9月 3日 (月)

金魚によせる2つの雨の歌

Photo 舘野泉さんの11月のリサイタル用に作曲を進めていた左手ピアノの作品、ようやく脱稿する。

〈金魚によせる2つの雨の歌〉と題する小品で、「雨の歌」「雨の踊り」の2曲からなる演奏時間10分ほどの作品。ピアノソロの曲ではあるのだが、今回はちょっと趣向を変えて、録音された伴奏音(ドローンとリズムパターン)との擬似デュオ仕立て。

もともとは舘野さんからの「色っぽい曲を書いて下さい…」というリクエストで、室生犀星の「蜜のあはれ」に出て来る金魚と老作家の会話のイメージ(存在しない存在との擬似デュオ)で書き始めたのだが…

Photo_3 …この夏の殺人的暑さと介護疲れからだんだん色っぽさは蒸発してゆき、「乾いた金魚が干涸らびた池の底で人生の最後に夢見る雨乞いの歌と踊り」というビジョンに変質…タイトルの可愛らしさとは程遠い世界に仕上がった(ような気がする)。

初披露は、11月9日(金)「舘野泉ピアノ・リサイタル」@東京文化会館小ホール(…の予定)。

2018年7月23日 (月)

故きを温ねて新しきは猛暑

BernsteinrespighiFM「ブラボー!オーケストラ」9月分の収録にNHK401スタジオへ。

今回は9月2日(日)放送分の1本で、バーンスタイン「キャンディード」序曲、レスピーギ「リュートのための古風な舞曲とアリア第3組曲」「ローマの松」。渡邊一正指揮東京フィル(2018年6月24日第909回オーチャード定期より)

いずれも、過去の魂を現代に蘇らせた温故知新な作品で・・・
「キャンディード」は、18世紀の哲学者ヴォルテールが書いた壮大なピカレスク・ロマンを現代舞台に蘇らせたドタバタ喜劇的なミュージカルの序曲。
「古風な舞曲とアリア」は、図書室に眠っていた17世紀の作曲家の古いリュートの楽譜を現代風ストリングスの響きで蘇らせた清楚で美しい組曲。
そして「ローマの松」は、古代から現代までのローマという都市の記憶の底の心象風景をオーケストラによる超弩級のスペクタクル・サウンドで描いた交響詩。

収録を終えて街に出ると…都内でも40度を超えるという歴史的な猛暑。
悪魔がポンと現れて「音楽を取るか・エアコンを取るか?」と問われたら、即「エアコン!」と答えてしまいそうになる。
これはもう完全に、地球が人間を駆除しにかかっていると思うしかない。

そんな中で、音楽は無力だ。
でも、人間は…しぶとい。

2018年7月17日 (火)

3手連弾

33p猛暑の中、ちびちびと書き進めていた3手連弾用のアレンジ3曲〈3 Favorite Pieces〉ようやく仕上がる。

舘野泉さんからポップス系も含めた「お気に入り」の3曲をリクエストされてプライベートに書いたもので、両手ピアノと左手ピアノ(計3手)の2人連弾用。

Cもう一曲、秋のリサイタル用の2つの小品(こちらは左手ピアノソロのためのオリジナル)も進めているのだが、「金魚」がらみの曲にしたせいか、この暑さでうだってしまい停滞中。

2018年7月10日 (火)

遠き日の音楽・旅の空の音楽

SixcompNHK 503スタジオでFM「ブラボー!オーケストラ」7月8月分2本の収録。

7月15日(日)放送分は、前半にシューベルト:交響曲第5番変ロ長調(指揮プレトニョフ@2017年10月18日第113回東京オペラシティ定期より)。後半はグリンカ:ルスランとリュドミラ序曲、ムソルグスキー:禿げ山の一夜(指揮バッティストーニ@2018年6月3日第76回休日の午後のコンサートより)

8月5日(日)放送分は、ベルリオーズ「ラコッツィ行進曲」とドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界から」、アンコールにシュトラウス「ピチカート・ポルカ」(指揮バッティストーニ@同上の休日の午後のコンサートより)いずれも演奏は東京フィル。

前半は、もしかしたら後世(作曲者の死後)には残っていなかったかも知れない音楽(5番はシューベルト19歳の日の若書きの交響曲、禿げ山はムソルグスキーが20年がかりで取り組むも結局生前は完成形に至らなかった曲)。

後半は、偶然にも旅の空の下で書かれた音楽(ラコッツィ行進曲はベルリオーズがハンガリー旅行中に書き、新世界交響曲はドヴォルザークがアメリカ滞在中に作曲、ピチカートポルカはシュトラウス兄弟がロシア旅行中連弾しているとき思い付いた曲)。

収録後、外に出ると、まだ7月というのに夏真っ盛りのような猛暑。西日本を襲った大雨災害の痛ましいNEWSにしろ、旧オウム真理教の教祖たちの死刑のNEWSにしろ、脳髄の奥底がむずむずするような話ばかり。かろうじて、タイの洞窟に閉じ込められた少年たちが無事救助されたNEWSが微かな光明。そんな中で音楽はすべて遠き日の旅の空の中に漂う夢のごとし・・

2018年6月21日 (木)

シベリウスとショスタコーヴィチ

BorodinsbeliusshostakoFM「ブラボー!オーケストラ」7月分2本の収録にNHK608スタジオへ。

7月1日(日)放送分は、シベリウス「ペレアスとメリザンド」組曲、ボロディン「ダッタン人の踊り」(プレトニョフ指揮東京フィル@2月23日第902回サントリー定期/バッティストーニ指揮@5月31日第908回サントリー定期より)

7月22日(日)放送分は、ショスタコーヴィチ:交響曲第5番。バッティストーニ指揮東京フィル(第908回サントリー定期より)

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