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  • 楽譜出版《ASKS.orchestra》交響曲,協奏曲,室内楽などのスコアを電子版(PDF)で販売中。海外向け→**
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  • 《図解クラシック音楽大事典》(学研)イラストとまんがでオーケストラや楽典から音楽史までを紹介する掟破りの入門書。旧〈音楽大事典〉の超大幅改訂復刻版。
    作曲は鳥のごとく》(春秋社)自らの作曲家生活を綴った独学の音楽史@2013年3月刊
    《調性で読み解くクラシック》(ヤマハ)調性および音楽の謎を楽理・楽器・科学・歴史から読み解く文庫版入門書。
  • ブラボー!オーケストラ
    ・NHK-FM 毎週日曜日19:20~20:20放送。毎月第1-2日曜日(+α)東京枠解説担当。
    ・01月06日/13日
    ・02月03日/10日
    ・03月10日/17日/24日
    ・04月07日/14日/21日
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    ・07月07日/14日
    ・08月04日/11日/18日

2019年7月24日 (水)

運命&サイバーバード

190724cd

2019年7月18日 (木)

遊楽図の系譜

Suntorym 遊びをせんとや生まれけむ…という宣伝コピー冒頭の文言に惹かれて、サントリー美術館の「遊びの流儀〜遊楽図の系譜」展を見に行く。

平安時代(源氏物語絵巻)から江戸時代まで、貴族や庶民が遊び(ゲーム/踊りなど)に興じている図/屏風絵を中心に、遊具(かるた/双六など)も展示したなかなか興味深い内容だ。

Sugoroku 最初の部屋に入ってすぐが、←清盛と後白河法皇も興じていた双六。現在では「双六(すごろく)」というと絵が描いてあって最終的な「あがり」に向かって駒を進めてゆく「絵双六」だが、この頃のモノは…サイコロを振って駒を進めてゆく…というのは同じでも、どちらかと言うと将棋や碁に近い頭脳戦の趣きがある。

それにしても、歌っていたり踊っていたりする人が描かれている絵を見るたびに、画面に登場する「楽器」が気になって仕方がない。弦の数・演奏する指の形・駒やバチの形状などなど、ガラスケースに顔を押し付けて息で曇らせながら凝視し、横で並んで見ている女性に不審がられること数回(笑。

Dance 平安時代は箏・琵琶・笛・鼓…が主流の少人数で聴く室内楽だが、江戸時代になると三味線が登場し太鼓も加わり屋外で大勢のダンスになってゆくのも面白い。バーで聴くジャズがスタジアムで聴くロックになったような変化だったのだろうか。しかし、肝心の音は残念ながら屏風絵からは聞こえてこない。「どんな音だったのだろう?」と一枚一枚の絵を見ながら…妄想の翼はぱたぱたと虚しく美術館の壁を飛び回る。

2019年7月 3日 (水)

新装版「図解クラシック入門」三部作

3booksむかし(2004年)書いた〈図解クラシック入門・三部作〉台湾版の新装版が届く。

古典音楽/真的好簡単講堂(図解クラシック音楽大事典)・古典音楽/有笑有涙知識講座(楽勝クラシック音楽講座)・古典音楽/一点就通名曲GUIDE(空耳クラシック名曲ガイド)の3冊で、初版は2007年。当然、中味は中国語。外装はシックになったが中味は同じ(笑

ちなみに日本では三冊合本編纂した新装改訂版「図解クラシック音楽大事典」(学研)として発売中。

2019年6月13日 (木)

海と光と空と

Kaiju 映画「海獣の子供」を見る。

五十嵐大介氏原作の全5巻は(もともと初期の「はなしっぱなし」や「そらトびタマシイ」の頃からファンだったので)読んでいたが、その精緻な絵柄をそのままフルカラーで再現した上それが「動く」のだからたまらない。魚の群れの動き、雨や嵐の空気感、圧倒的な質量を持つ巨鯨の存在感、その波しぶき、波打ち際の水面や光の描写…全てのシーンが一幅の絵画のような完成度で、コンピュータによる3DCGの技術を知らなかったら「一体、どうやって描いたのか?」と畏怖感を覚えたに違いない。(そう言えば、80年近く前の「ピノキオ」(1940!)でも巨大クジラが緻密な波しぶきを上げていたことを思い出した。あれはもちろん手作業の職人技だったけれど…)

物語は、主人公の少女(琉花)が、ジュゴンに育てられたという二人の少年(海と空。これが海獣の子供)と出会い、海の中で繰り広げられる不思議な出来事に遭遇するひと夏の話。隕石を精子とし海を子宮とする生命誕生の儀式のようなものが後半に展開し、「2001年宇宙の旅」を思わせる謎めいた色彩と光の洪水が押し寄せる。それについて脇役たちが所々で哲学的・科学的な解説をしてくれるのだが、いまいち分かりにくい…というより観念的に過ぎるので、むしろ(氏の「はなしっぱなし」の中の物語のように)そのまま神話や伝説あるいは奇譚の類として「何だか分からないがそういうことです。不思議ですね」で済ませてしまっていいと思う。「2001年」も最初はナレーションで解説を付けていたのを最終的に取ってしまったのだそうだが、これも映像(と音楽)だけで全てを語らせて充分世界観は伝わる。そういう作品のような気がする。

2019年6月 6日 (木)

怪獣王ゴジラの凱旋

Gidzillaゴジラ映画の最新作「ゴジラ〜キング・オブ・モンスターズ」を見る。

ゴジラ・モスラ・ラドン・キングギドラという懐かしの怪獣たちが勢揃いする…と聞いて抗える第一次怪獣世代はいない(笑)。前作(ゴジラ:2014)以来のハリウッド版ゴジラの造形はいまいち好きになれないが、知らない怪獣(ムートー)が主役の前作よりはるかにゴジラ愛を感じる。とにかく豪勢なCGで巨大さを強調された4大怪獣が大画面でどったんばったん暴れ回るだけで感涙モノだし、ゴジラのテーマ・モスラの歌もあちこちで聞こえるうえ、オキシゲンデストロイアや芹沢博士の自己犠牲まで完備されているのだからたまらない。

ただし、問題は人間ドラマの部分で、登場人物たちの価値観はマッドサイエンティスト側もテロリスト側も…何かというと子供のこと家族のことで情緒不安定になる科学者夫婦も…常に苦虫噛みつぶした顔で怪獣との共生にこだわる芹沢博士も…純真自由な子供視点のはずの少女の側も…まったく共感できなくて、見ながら頭を抱えてしまう部分が何度か。ゴジラとタメ口の芹沢博士はともかく、アイコンタクトする主人公とか、それに応えるゴジラとか???。いや、それでも巨大な怪獣たちの体張っての大バトルで全て許せてしまうのだけれど。おかげで「巨大なわけの分からないモノが歩いてくる恐怖」に絞った第一作「ゴジラ」と「シン・ゴジラ」の見事さを再確認する。

ちなみに、最後に怪獣を倒したあと歓声を上げハイタッチをするシーンがなかったのは救いだった。「ゴジラ」も「シン・ゴジラ」も倒した後は虚脱感とも追悼とも付かない敬虔な雰囲気だったことを思い出す。アメリカ風と日本風の違いと言えば言えるが、いくらなんでも原爆を落としたB29の上で歓声は上げないだろう。勝つか負けるかの戦いを繰り広げた相手に対する敬意の問題か。(ちなみに、ゴジラに対する敬意はラストシーンで「え?」という感じで現れる。なるほど、このタイトルはそういう意味だったか…と納得するも、映画館の横の席から「バーフバリかよ!」というツッコミも…)

2019年6月 4日 (火)

キクチヒロノリ画集

Kikuchib ひさしぶりに中野ブロードウェイの「タコシェ」に寄って、不思議な画集を見付ける。

キクチヒロノリ「Alchemical Graphics」

Kikuchia

2019年5月28日 (火)

白い巨塔の過去と未来

2019_1ドラマ「白い巨塔」(2019)全5話をネット配信で見る。

山崎豊子の原作を読んだのは中学生の頃(1965年)。以来、田宮二郎版(映画/ドラマ)、佐藤慶版、村上弘明版、唐沢寿明版、今回の岡田准一版と見てきたが、当時は胃の噴門癌をめぐり、術前に断層撮影をしたかどうか、癌性肋膜炎を術後肺炎と誤診したかどうかの医療裁判だった。今回は、膵臓癌をめぐり、術前にPET検査をしたかどうか、肝臓のリンパ腫を脂肪肝と誤診したかどうか…と微妙に現代風にアレンジされている。

当時は「癌」も十数年ほど経てば結核と同じような過去の病気になると信じて疑わなかったが、あれから50年経ったのに未だに癌が死の病であることを描いたドラマが通用するとは…とドラマの感動とは別にいくぶん暗澹たる思いになる。癌の外科手術の権威である主人公本人も癌で死んでしまうのだから、もし癌の疑いで入院中の方が病室のテレビでこのドラマを見ていたら(あるいは病院が見せないだろうか)…さぞ複雑な思いになったに違いない。

ちなみに、私の妹は25年前、父は16年前、比較的早期に発見され手術を受けながら、癌で死んでいる。妹の場合(乳癌)は転移をすべて把握しないまま早期に手術したこと、父の場合(胃癌)は当初胃痛を心臓疾患と誤認して手術が遅れたこと…が「後から思えば」原因だが、もちろん「誤診」だなどとは微塵も思わなかったし、医療に携わった方々には感謝しかない。治って「当たり前」で、悪くなったら全て「誤診」、というのでは医者のなり手はいなくなってしまうだろう。

そんなこともあって、個人的にはどうしても冷徹技巧派の主人公財前五郎に肩入れしてしまう。もう少し生き延びて上告し最高裁まで行って「あなたは無罪です(結果的に患者を助けられなかったが、最善を尽くしました)」という判決を受けてニッコリ笑って死んでゆく…という話だったらどんなによかっただろうとしみじみ思う。

何年か先には(このドラマでもちょっと触れていたが)AI:人工知能のロボット医師が手術を担当するようになるのだろう。医療技術と共に患者の心理操作までプログラムに組み込まれた「ワタシは失敗しませんから」な医師。そんなロボット医師ザイゼンゴロウが主人公の新しい「白い巨塔」も是非見てみたい気がする。

2019年3月 6日 (水)

ライラ小景@吉野直子リサイタル Ⅳ

Cdyoshinon

拙作「ライラ小景」が収録されたCD〈吉野直子ハープリサイタルⅣ〉届く。

12年ほど前(2006年)、吉野直子さんのためにフィリアホールの委嘱で書いた…プロローグ/ダンス/モノローグ/ワルツ/エピローグの5つの部分からなる18分ほどの作品。

宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」の中で、「あの森、琴(ライラ)の宿でせう」と少女がつぶやく心象風景を核にした、星と竪琴によせる5つの詩。個人的には、アップテンポ&変拍子の〈ダンス〉と全音階の歪んだ響きが少し不気味な〈ワルツ〉がお気に入り。最近、自分の音楽を聴くこともほとんど無くなったので、遠く懐かしい感じがする。

楽譜に興味おありの方はASKS.orchへ。

2018年11月 9日 (金)

映画ボヘミアンラプソディ

Br119_2クイーンの伝記映画「ボヘミアンラプソディー」初日を見に行く。(映画を公開初日に見に行くのは「シンゴジラ」以来(笑。

むかし(1973年頃) アマチュアのロックバンドでキイボードを弾いていた頃、ピンクフロイドの「狂気」 、EL&Pの「恐怖の頭脳改革」、イエスの「海洋地形学の物語」と並ぶ新譜として登場したのがクイーンのデビューアルバム「戦慄の王女」(当時はフラメンコ系プログレ?の「カルメン」と並ぶ新鋭バンド)だった。初期の曲はあまり強い印象を残さなかったが、「ボヘミアンラプソディ」(1975)には驚いた。当時私淑していた松村禎三師に「すごい曲があります!」と興奮して紹介したのだが「(あまりにも色々なものを詰め込みすぎていて)小賢しすぎる」と一蹴されてしまった。個人的にはそういう小細工の部分より、知と情がハイレベルで混淆する音楽のシンプルさに圧倒されたのだが、そもそもフレディーマーキュリーの「あの声」ありきで成立する唯我独尊の世界。影響を受けようにも真似しようにも手も足も出なかった。

ちなみに、この時クイーンをプログレッシヴロックにカウントしなかった段階でプログレの歴史は終了した(のだと思う)。

そう言えば、この年(1973年)には映画「ジーザスクライスト・スーパースター」も公開されている。こちらは松村禎三師が(劇団「四季」の浅利慶太氏に薦められて見に行き)「これは凄いぞ。絶対見に行け!」と厳命され、ゲッセマネのシーンで卒倒しそうになった。今にして思えば凄い年だった。

2017年9月 8日 (金)

CD優しき玩具

CdtendertoyshmCD「優しき玩具」(CamerataTokyo CMCD28350)届く。

ハーモニカの崎元譲氏とギターの小川和隆氏のデュオによる作品集。私の「優しき玩具」より8曲(木漏れ陽のロマンス、朝の歌、リムセ、水色のアリオーソ、L嬢の肖像、雨のアラベスク、アーノルド氏のオルゴール、ベルベットワルツ)の他、林光・三宅榛名・菅原明朗氏らによるハーモニカとギターの作品を収録している。

崎元譲さんは、私が作曲家デビューする前(25歳頃 )原田力男さんプロデュースによる〈プライベート・コンサート〉で出会った「初めてのプロの演奏家」。ハーモニカという(クラシック界ではちょっと異質な)不思議な響きの楽器に惹かれて 〈忘れっぽい天使〉シリーズやモノドラマの連作など色々な作品を書き、ラジオドラマの音楽や舞台作品など多くの仕事でご一緒した。

Cd_sakimoto半音階も出せるクロマチック・ハーモニカということで、ずいぶん実験的なサウンドにも挑戦したが、決して無機質な音にはならず、独特なペーソスを含んだ不思議な温かさがある。 おかげで「5月の夢の歌」や「ベルベットワルツ」などなど崎元さんのハーモニカに触発されて生まれた旋律は少なくない。

現代音楽の時代真っ只中に作曲家になって最初に出会った楽器が「ハーモニカ」だった…というのは、「どんな時代でも音楽にはPathosを決して忘れるな」という天啓だったのだろうか。(その割には、最初に書いた曲が〈忘れっぽい天使〉だったのだけれど…)

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